アラーキーの写真展「写狂老人A」を観てきた。
写真展の中身はアラーキーなので、アラーキー好きな人は観に行って欲しい。とても気持のよい展覧会会場であった。
観た感想として大きかったのは若者の身体は大して面白くないんだなってこと。多かれ少なかれだいたい同じという意味で。
人生を経験してきた証であるがごとく、自らの身体に刻んだ女たちの裸の写真は感慨深い物があった。お世辞でもモデルのような綺麗なものではないけど(失礼)圧倒的なリアルがあった。
美しいとか、醜いとか、って言う概念が崩れるまではいかないけど、いわゆるモデル並みの綺麗な容姿をした子たちがメディアにはあたり前のように登場するが、現実はそうじゃない人の方が圧倒的に、絶対的に多いのだという事を改めさせられる。
そこをあたり前に撮影して丸出してくれている。まるでそっちのほうが美しいんだよって伝えてくれてる気もした。
そして何より、あたり前だけど、何も主張がない、下着を撮るとか、ファッションを撮るとか、広告写真とかじゃない、ただただリアルに人や街や花が撮れている。
年を取って行く自分もこういう経験値が生きたリアルな仕事を出来たらいいなと思った。