立春を過ぎ、世は春に向かっている。
当たり前だけど僕も同じように何度も何十回も、春を、夏を、秋を、冬を迎えてきた。
僕の身体は人間寿命を四季で例えるならば、おそらく晩秋か初冬に入ったくらいか。
秋口って体が寒さに対応する時期(弱る)であると同時に一斉に赤く色付く時期(燃える)でもある。
いわゆる熟期である。
腐る手前と取るか、燃える手前と取るか・・・w
そこのバランス取りが難しいことを病名「更年期障害」と金の亡者は名付けてしまった。
でもこの世を見渡すと歳を重ねていることを嫌う人が多い気がするのは気のせいか。
もちろん僕も全く気にしてないなんて言えない。
肌が落ちていくし、白髪が増えていくし、老眼で見えなくなっていく・・・あげたらたくさんだよ。
人って不思議と元気ないときに病名を告げられると、どこか安心するので、更年期なのよーなんて会話で盛り上がる。
脳がわからないことへの拒絶反応で何かはっきりしたことを言われると安心するっていうだけだろう。でもこれって同時に洗脳もするからね・・・こっちの方が悩ましい。
いくら病名を聞かされたとて、向き合うのは自分だもの。
調子悪いことへの探求を逃れ「快」への渇望だけを望んだら、逆に「快」が見えなくなるのはご存知か。
人って不思議な行動をする。
今流行りのインフルエンザも然り。
あれって人に迷惑をかけちゃいけないと思うから大騒ぎする。
もし、自分中心でよいのなら、学校も、仕事も休むだろう・・・と言うか休んだ方がいいと普通に思うだろう。
1日何もしないで寝てれば治るんだから。
それを薬で抑えようとする。
だから体がバカになっちゃう。
年を取ると冬を迎える前体調を崩すように体調は当然アンバランスになる。
だからみんな動いていた若い頃を思い出し、その通りにやろうとする。
髪を黒にすることも、若い子のファッションを真似ることも。
でも、僕ら歳を重ねてきた見て聞いて触れてきた重みがある。
そのままでいいのと思うだけれど、若いってすばらしいどこかで思っている、難しい、老いって。
それは現代では貴重な体験として尊重はあまりしてくれず、逆に「老害」などと言われるからだろうか。
それは自分というもの、個であることの、訓練をしていないからだろうか。
僕も老化は怖い。でもエゴを助長するような若ぶる必要性は感じない。
怖いながらに進むのだ。
それ以外ない。
んなわけで、今日も1日お元気で。